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学んだことのアウトプット+ポエム

『ファシリテーション入門<第2版>』を読んだ

はじめに

私は現在社内の小さな読書会のファシリテーターを務めています。と思ったのですが、この本を読んで、私がやっていたことはファシリテーションではないということが分かりました。私はただの司会者だったようです。いやそもそも司会進行すらできていませんでした。そんな現状を社内1on1でマネージャに相談したところ、この本を勧められて読み始めた次第です。以下印象に残った個所と感想を書いていきます。

ゆでガエル

本書の冒頭にこのような文章がありました。

自分も問題の一部であると認め、なにかの行動を起こさないといけません。
少しずつ温度が上がる湯から出られずに死んでしまう、「ゆでガエル」になってしまいます。
(P.4)

このゆでガエルという言葉、達人プログラマにも出てきました。

wonda-tea-coffee.hatenablog.com

何かポピュラーな表現なのかと調べてみると、どうやらビジネスの世界において警句として使われていそうな雰囲気を感じました。また、実際にカエルは湯の温度を上げていくとちゃんと逃げていくとか・・・。*1

第1章 協働を促進するファシリテーションの技術

本書で一番印象に残った文章

あまり引用しすぎると自分の言葉が無くなりそうだと懸念していますが、この文章はそのまま紹介したいです。

群れをつくり生活する人間は、常に人と人との相互作用のなかで生きています。
今この状況のなかで考え振る舞っているのが自分である、なにが本当の自分なのか、本人もよく分かりません。
個が相互作用をつくると同時に、相互作用が個をつくるからです。
(P.22)

きっと自分がその時置かれている環境次第で、響く言葉は変わってくるように思います。転職してまだ間もない今だからこそ響くものがあったのかもしれません。これを踏まえると本当の自分というものは無いのではないでしょうか。このコミュニティにいる自分といった具合に考えるのがいいかもしれません。

ファシリテーターは司会者ではない

これまでファシリテーターという言葉について、何か司会進行的なものなんだろうなーと思っていましたが、全く違いました。と同時に今の私が読むべき本ではないと思いました。とはいえ結果的に大きな学びがあったので読んで良かったです。

第2章 発展するファシリテーションの応用分野

デザイン思考

異分野の本を手にとったつもりが思わぬ形でまたこの言葉を見ることになりました。確かにデザイン思考のなかでもファシリテーションの技術は生きそうです。

wonda-tea-coffee.hatenablog.com

第3章 場のデザインスキルー場をつくり、つなげる

場をデザインする五つの要素

  • 目的(何のために議論するのか)
  • 目標(何を決めるのか、終了条件)
  • 手順(議題)
  • 行動規範(グラウンドルール)
  • 役割分担(5~6人が最適)

関連する原理・法則

めっちゃ多いな。

小グループに分ける

人数が多い場合こういった方法も有効なようです。そう突飛な発想ではないと思うのですが、集まった全員で話をするという発想しかなかったため個人的には目からウロコでした。

心理的安全性

ファシリテーターが重視すべき概念。とても好きな概念です。この言葉でググるGoogleについて出てくるところを見ると、先駆者がGoogleなのでしょうか?『Team Geek』に載っていそう。

第4章 対人関係のスキルー受け止め、引き出す

「自分が貢献できないときは退出する」というルール

このルールを実践している企業があるそうです。笑いました。最近自分の貢献度が限りなく低い会議に出たせいかとても印象に残りました。ただどうなんでしょう。必ずしも貢献するために会議に出席するわけでもないと思いますし・・・。

誰が言ったかではなく何を言ったか

確か釈迦もこういうことを言ったように記憶しています(要出典)。ただ、こと技術の話においては、自分の知識が浅い場合なおさら誰が言ったかで見方を変えてしまいます。

コンテクスト

自分はこう言ったつもりだったのに、相手はこう解釈していた。ありがちですよね。私は前職である事柄について「規模感を調査してくれ」と言われ、まず規模感という言葉から調べました。よく分かりませんでした。

聞くのではなく、聴く

こういう言葉の違い、ややこしくはありますが結構好きです。

  • 聞く・・・自然に耳に入ってくる。受動的。
  • 聴く・・・注意深く身を入れて耳を傾ける。能動的。

仕事においては多くの場合聴くことが大切ということが分かりますね。
また、聴くに当たっては体を向けることも大切だと思います。(相手と会話する同意が成り立った上で)自分が話してる時に、相手がPCに向かっていたら良い気分にはなりません。故に自分がされて嫌なことを人にしないよう気をつけなければなりません。

リアクションで相手を承認する

目線や相槌、大切です。
本書の趣旨とは異なりますが、リモートワークをしている際は意識してSlackでメンバーからの呼びかけがあった際はスタンプを押して「見たよ!」「OK!」などの意思表示を積極的にするように心がけています。余談ですがリモートワークに関しては別途1つ記事を書きたいような気がしてきました。

人はアクションでモチベートされる

「行動はすぐ後の状況の変化によって決まる」とする行動分析の考え方。大変興味深いです。自分よりスキルが低いメンバーと接していく際は、行動分析についてよく学びたいです。

第5章 構造化のスキルーかみ合わせ、整理する

感想がないあたり、読む動機が少し本流からずれていたんですね。
ただ、意思決定の支援としてのフレームワークの存在が分かったのは大きいです。必要に迫られた時に再度本章を読み返すとします。

第6章 合意形成のスキルーまとめて、分かち合う

決め方を決める

私自身、最近何かにつけて自由に行える意思決定が苦手で辛かったのですが、決め方を決めると良い具合に決まっていくことが分かりました。直近の例だと、社内で書くことになったアドベントカレンダーの記事のネタが決まらず苦しんでいたのですが、以下の手順で解決できました。

1. 自分が少しでも知っていることについてとりあえず3つ絞り出す  
  (以下、出した順に案0, 案1, 案2とする)    
2. 今日の日付(年月日)を整数とみた時の各桁の和を3で割った余り(以下nとする)を計算する  
3. 案nに決定する

これを大項目、中項目と細分化していくと自ずとやるべきことが定まっていきました。とても気に入っているので(特に工程2)、しばらく運用してみようと思います。

第7章 ファシリテーションの実践に向けて

感想がないあたり(略)

その他一言感想

  • ファシリテーターとしてというかヒューマンスキルの面で勉強になった
  • 意思決定の支援という観点では、1人考える時においても生かせる点が多いように感じた
  • プログラミング以外にもたくさんのフレームワークがあることが知れた
  • 不慣れな分野ではフレームワークがないか探してみる
  • 巻末のブックガイドが豊富なため、この本で興味を持った諸分野に入門しやすい
  • ファシリテーションをすることになったら再度読み返そう

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